1月30日、K-1オフィシャルジム/『HERO'S』年間スケジュール発表会見

 昨年末の『Dynamite!!』で獲得したばかりの『HERO'S』初代ミドル級王座のベルトを誇らしげに掲げて、久しぶりに山本“KID”徳郁が 報道陣の前に現れた。シャツの袖でベルトを大切そうに磨きながら登場したKIDは、谷川イベントプロデューサーの横に座り、白い歯をみせた。次の試合へ 向けて、すでに始動しているKIDは、精悍さがあり、王者らしいオーラを漂わせていた。

 記者会見では、まず実行委員会の谷川プロデューサーが『HERO'S』の年間スケジュールを発表した。06年の第一弾は、3月15日(水)の日本武道館。ワンマッチ形式で行われる予定だ。

 続いて5月3日(祝・水)に代々木競技場第一体育館、8月5日(土)に有明コロシアム、10月9日(祝・月)に横浜アリーナと、年間4興行を開催する予定だ。昨年、大反響を呼んだ70kgのトーナメントだけではなく、今年は85kg級とヘビー級のトーナメントも開催のプランがあるという。しかし、そんな中で今年の『HERO'S』のキーパーソンを挙げるとしたら、やはりKIDで決まり。彼を中心に国内外のトップファイターたちが、昨年以上の盛り上がりを見せることは必至だ。
「どの興行から出場するか正式には決まっていないけど、今年も『HERO'S』で大暴れしたい。ケガがなければ、フル参戦したい」

 初代王者は、06年の抱負を意欲的に述べた。谷川プロデューサーによると、2年目に突入する『HERO'S』はアメリカやヨーロッパに進出するプランもあるという。その話を興味深そうに聞いたKIDは、次のようなコメントを残した。
「『HERO'S』が世界に行ってくれると、ベルトの価値が上がる。ぜひ、世界進出してほしい。小さな俺が、大きな選手に勝ったように、ちっちゃな日本でできた『HERO'S』が、世界に出て行けば面白い。日本人が、どこまで海外で通用するのか試したい。カジノの街だから配当金がつけられるのはイヤだけど、ラスベガスでやれたらうれしいな」

 日本の侍が、格闘技の殿堂・ラスベガスに殴り込みをかける。ひじょうに刺激的な野望が、突如としてぶち上げられた。アメリカのファンの喝采を浴びながら、KIDがラスベガスのリングで絶大なインパクトを残す。実現すれば、また一つ彼の経歴に伝説が付け加えられそうだ。

 その野望をはじめ、06年も快進撃を続けるために、KIDは常識とはかけ離れた驚くべきトレーニングに着手するという。
「これから、いろいろと変わったトレーニングを取り入れていく。これまでも、ずっと自分なりにアレンジしたものをやってきたけど、これからはもっとそれを取り入れていきたい。親父(山本育栄=元ミュンヘン五輪レスリング日本代表、大学教授)と一緒に、いろいろと練習を考えている。基本としては、実戦に近いミット打ち。あとはいろんな競技をやって、ハイブリッドな練習をしたい。ダンス、野球、サッカー、体操とかをやりたい。とくに体操で、鞍馬とか床運動とかをしてみたい」

 KID曰く、練習のおよそ半分は音楽を響き渡らせたなかで踊りながらシャドーボクシングを行ない、リズム感を養っているという。また野球、サッカー体操に取り組むことには、格闘技では鍛えられない筋肉をつけるという狙いがある。一見すると突拍子もないトレーニングに思えるが、そこにはしっかりとした理論が詰まっていたのだ。

 KID流のトレーニングが成功すれば、アスリートとしての身体能力はこれまで以上に高まるはず。“神の子”が大事そうに守っている強さの象徴は、しばらく人手に渡ることがなさそうだ。今年も『HERO'S』のリングで、KIDが新しい神話を生み出すことだろう!

 なお、今大会のチケットは2月2日(木)朝10時から本サイトにてデジタル先行発売スタート! 今年最初の3・15『HERO'S』をお見逃しなくっ!■


『Sammy Presents HERO'S 2006』実施概要へ
初代ミドル級王者のベルトを手に、報道陣の前に現れたKID。「MAXに出たい気持ちもあるけど、まずはこのベルトを守る」と、絶対政権を築いていくつもりだという


2・4MAX日本代表決定戦の予想を訊かれたKID。「チョー面白そう。同じ山本が出ているから、頑張って欲しい」と、山本優弥に期待を寄せた


KIDは、『HERO'S』が06年のプランとして考えている世界進出のキーマンとなるだろう

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