2月16日、東京ジョイポリス/『Sammy Presents HERO'S 2006』(3月15日、日本武道館)公開記者発表

 3・15 『HERO'S』の公開記者発表の会場となったのは、なんと東京ジョイポリス。数多くの若者が足を運ぶデートスポットとしても有名なだけに、人気ファイターが壇上に姿を現わすたびに、声援が送られる。2階のテラスに集まったファンのなかには、身を乗り出すようにして選手の名前を呼ぶ人も目立った。立ち上がってから1周年を迎えた『HERO'S』は、短期間で抜群の認知度を誇るようになったようだ。
 その『HERO'S』の06年が、いよいよ3月15日に始まる。登壇した『HERO'S』実行委員会の谷川プロデューサーは、次々と刺激的かつ魅力的なカードを発表していった。

 まず、『HERO'S』ミドル級世界最強王者決定トーナメントで準優勝に輝いた須藤元気が、復帰を果たすことが決定。『Dynamite!!』で山本“KID”徳郁に敗れて以来の試合となるが、すでに気持ちを切り替えて練習に励んでいるという。対するは、“欧州の強豪”オーレ・ローセン。ムエタイの世界タイトルと欧州タイトルを保持しており、K-1 MAX王者のアンディ・サワーと壮絶な打撃戦を繰り広げたこともある。さらに総合も経験しているというだけに、須藤と言えども油断はできない。
 この難敵を、どう迎え撃つのか? 須藤は会見の席で「“こういう表現方法があるのか”という闘いをします」と、謎のコメントを残した。トリックスターは、またしても奇策を用意しているというのか!? 予測不可能な闘いが巻き起こりそうだ。

 須藤と同じく70kg級の中核を担う存在にまで成長した所英男も、今大会から参戦する。当初は永田克彦との対戦が行なわれるプランもあったが、永田が昨年末のレミギウス・モリカビュチス戦で肋骨を負傷。両者の対決は仕切り直しとなり、別の対戦相手で調整中だという。2月18日にはホームリングの『ZST』で試合を行なう所だが、シンデレラボーイはここを連勝で乗り切ることができるのだろうか。

 谷川プロデューサーが「メイン候補の一つ」と太鼓判を押すのが、秋山成勲とカラム・イブラヒムによる柔道エリートVSレスリングエリート対決。イブラヒムと言えば、アテネ五輪で50年ぶりにエジプトにメダルをもたらした、レスリング史上最強とも言われる金メダリストだ。04年の『Dynamite!!』では総合デビューを果たしており、準備期間が短いなかでポテンシャルの高さを見せつけている。異種格闘技路線を突き進む秋山にとっては、願ってもない強豪との対戦と言っていい。果たして、トップアスリート同士の激突の結末は!?

 “総合格闘技界のパイオニア”宇野薫は、“UFCの刺客”リッチ・クレメンテと拳を交える。オールラウンドなテクニックと高いディフェンス力を誇るクレメンテを、宇野が変幻自在の寝技でどう切り崩していくのか。見る者が唸るような、ハイレベルな攻防に期待が持てそうだ。

 抜群の運動神経を誇るシドニー五輪日本代表の宮田和幸は、パンクラスで活躍するイヴァン・メンジヴァーと対戦する。メンジヴァーも宮田と同じく、体操選手顔負けの身体能力の持ち主。タイで1ヵ月間に渡って行なった合宿で、宮田がどれだけ打撃力を向上させたのかが勝負のカギを握るかもしれない。

 交通事故で全治六ヶ月という重症を負っていた“前田日明の秘蔵っ子”山本宜久は、“韓国の柔道王”キム・ミンスを相手に念願の『HERO'S』デビューを果たす。師匠の前で、会心の勝利を挙げることはできるのか? 苦難を乗り越えた男が、気迫溢れるファイトを見せてくれそうだ。

 このほか、ピーター・アーツを破って波に乗る大山峻護がオランダのメルヴィン・マヌーフと、國奥麒樹真がアメリカのアントニオ・マッキーと闘うことも発表された。マヌーフはレミー・ボンヤスキーをKOしたこともあるオランダのケンカ屋、マッキーは前田スーパーバイザーが発掘した未知の実力者だ。
須藤VSローセン、秋山VSイブラヒム、宇野VSクレメンテ、宮田VSメンジヴァー、山本VSミンス、大山VSマヌーフ、國奥VSマッキーと、明らかになった7カードは、いずれも日本VS世界という構図になっている。昨年同様、日本の強さを世界の強豪相手に証明できるのかが、見どころの一つと言えそうだ。

 また、今大会の最大のテーマと言えるのが、トーナメントに向けてのサバイバルレースだろう。前田スーパーバイザーによると、今年は70kg級の他に、85kg級とヘビー級のトーナメントを開催予定だという。当然、日本だけでなく世界各国から強豪が名乗りを挙げるはず。今大会は、限られた出場枠を手にするための絶好のアピールの場と言っていい。当然、選手たちも来るべき日のために準備を万全に整えてくるだろう。
 中量級に続いて、重量級にまで広がりを見せる『HERO'S』ワールド。その主役争いが、3月15日から始まろうとしている。今年は、どんなHEROが誕生するのだろうか!?■


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《選手のコメント》

須藤元気のコメント
「今回は、今までプロになってからとは、また違ったスタイルを見せます。“こういう表現方法があるのか”という闘いをして、楽しんでもらって勝ちます」

秋山成勲のコメント
「すごい選手とやらせてもらうことになったので、身長、体重は大きいけど、自分にできることを最大限活かしたいです」

所英男のコメント
「まだ相手は決まっていないですけど、まず土曜日に頑張って勝って、『HERO'S』に繋げます」

宇野薫のコメント
「いい試合をするだけです。よろしくお願いします」

宮田和幸のコメント
「去年は総合を始めたばかりでしたが、今年は自信があります。『HERO'S』の全ての大会に出て、全勝します」

山本宜久のコメント
「1年前に会見に出席しましたけど、諸事情により事故に遭いましたけど、ケガから復帰できることになりました。3月15日は、自分らしいスタイルをお見せします。いい試合をします」


山本“KID”徳郁は体調不良、永田克彦は肋骨の負傷により出場が微妙ということだが、それでもそうそうたる顔ぶれが揃った。全部で10〜11試合を予定しているという

会見の場で、得意の謎かけを提示した須藤。「今までと違ったスタイル」の正体に、興味は尽きない

昨年、最も成長したといえる所は、2月18日(土)の『ZST』から連戦を行なうこととなる。快進撃はまだまだ続くか!?

85kgトーナメントのキーマンとなりそうなのが秋山だ。前田スーパーバイザーも、彼の活躍に期待している

1年かけて、世界中から様々な強豪を発掘してきたという前田スーパーバイザー。今年は、出場機会のなかった彼らにも、次々とチャンスを与えたいという


記者会見が行われた東京ジョイポリスでは、選手達が突然現れて居合わせたお客さんたちもビックリ!


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