7月24日、K-1オフィシャルジム/桜庭和志、公開練習

 遂に桜庭和志が、報道陣の前で動いた。8・5HERO'Sのライトヘビー級トーナメントへ向けて桜庭は、ブラジルのシュートボクセで極秘特訓をしていたが、19日に帰国。日本へ戻ってきてからも、猛練習を欠かさず、万全の態勢が整いつつあるようだ。

 約8カ月ぶりの実戦となるため不安を残しているが、豊永稔とのスパーリングでそれを吹き飛ばす軽快な動きをみせた。シュートボクセで習得した飛びヒザ蹴りを放つと、流れるようにバックを取り、そのままスリーパーや腕十字を極める。

「HERO'Sのスタイルは、ちょっと出来てきています。前に比べて動けるようになった感じはしますね」と語るように、新しい桜庭のスタイルが確立しつつあるようだ。93.4kgだった体重が88kgまで落ちており、動きにキレが出てきたことも背景にあるのかもしれないが、これまで観たこともない桜庭和志が、誕生しつつあるということは間違いない。

 大きく変わったのは、打撃だ。もともと打撃のうまい選手ではあるが、シュートボクセ独特の実戦形式のトレーニングが、さらに彼の能力を上げることに成功した。「ガンガンやってきました。普通に殴り合いましたよ」と語るように、ヘッドギアなしのスパーリングは、実戦から離れている桜庭にとって、貴重な練習だったのだろう。

 しかし、不安はある。HERO'Sルールへの順応だ。思わず桜庭が「サッカーボールキックで蹴っちゃうかも。(反則と分かっていても)蹴りたいんですもん」ともらしたように、HERO'Sでは寝ている相手への顔面への蹴り、踏み付けなどは禁止されている。桜庭は、これまでいわゆるサッカーボールキックや踏み付けを試合で使っており、シュートボクセでも普通に練習していたという。スパーリング中にも、顔面へのヒザ蹴りを出しそうになり、「これ反則でしたっけ?」と確かめる一幕も。さすがの桜庭も、ルールの違いには四苦八苦しているようだ。

 それでも格闘技界を盛り上げようとする姿勢は変わらない。
「時間無制限にして欲しいですね。白黒ハッキリつけたいんで。ギリギリの判定で強引に白黒をつけるよりも、はっきりするじゃないですか」と、プロとしての拘りを主張することを忘れない。さらに、「例え、反則になっても、それで白黒がつくのならばいいんじゃないですかね」とジョーク(?)を飛ばし、その場が和んだ。口調はいつもの彼らしく、とぼけた感じではあったが、勝敗にこだわる強い意志は相変わらず。久しぶりの試合に関しては、「あせりはないです」と、あくまでもマイペースを貫く桜庭。

 8月5日は、有明コロシアムで新しい桜庭の姿が見られるかもしれない。新たなリングで、格闘技界のスーパースターが、どのような活躍をしてくれるのか。その勇姿が見られるのは、あと少しだ!!■



>>『Sammy Presents HERO'S 2006 ミドル&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント準々決勝』実施概要

桜庭和志 プロフィール

久しぶりにマスコミの前で練習を公開した桜庭は、絶好調の動きをみせた

シュートボクセで習得したと思われる、ヒザ蹴りを披露した桜庭。本番では、この技が決まるのか



打撃だけではなく、寝技でもパートナーの豊永稔を圧倒。早く試合をするサクが観たい!!


たくさんの報道陣が、桜庭の公開練習に訪れた。さすがに格闘技界のスーパースターだ


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