8月4日、新高輪プリンスホテル/『Sammy Presents HERO'S 2006 ミドル&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント準々決勝』前日会見

「ええーっと。昨日、東京ドームで巨人―阪神戦があったんですけど、下柳さんが先発で勝ったので、負けないように僕も試合を頑張りたいと思います」
 桜庭和志は、明日のケスタティス・スミルノヴァス戦へ向けての抱負を聞かれると、そう語った。阪神タイガースの下柳剛投手と桜庭は、昔から親交を持っている。下柳投手は38歳。桜庭も37歳。お互いに年齢を感じさせずに第一線で闘っている点では、共通するものがあるのだろう。しかも桜庭は、今回がHERO'S初参戦。リスタートの節目に、友人である下柳投手の力投を見せられれば、嫌でもモチベーションは高まるはずだ。冗談っぽく笑っていたものの、その決意は固い。

 午前中には計量が行われ、桜庭は服を着たまま秤に乗り、なんとリミットの85キロをオーバー! その場でポケットから携帯電話を3つも取り出したかと思うと、腕時計を外し、ズボンも脱いでTシャツ姿になってやっとクリアした。「大丈夫かなと思ったんですけどね。えっ!? ネタですよ、ネタ!」と記者を笑わせた。だが初のHERO'S、そしてメインイベントに抜擢と、プレッシャーはかなり襲い掛かっている。

 本人も「自分のことで一杯なのに、メインまでやらされて…、もう一杯いっぱいです」とポツリ。谷川貞治FEG代表は、「メインは嫌だとずっと断られていたんですけど、一生のお願いということで受けてもらいました」と心境を告白。

 そんな桜庭だが、昨日の個別インタビューでも「ベルトとかタイトルに興味がないので、もしも取ったら、すぐに返却します」とコメントし、記者を驚かせたばかり。プロのファイターならば、ベルトはもちろんのこと、メインイベンターになりたいと思うもの。だが桜庭は、そうしたものがかえって重荷になるのかもしれない。総合格闘技のブームを作った男だからこその拘りといえる。

 そして、判定ではなくKOや一本勝ちに拘るのも彼の特徴だ。試合時間は、桜庭の要望もあり、1R・10分→2R・5分→延長5分と変更になったが、本人は「4点ポジションでの顔面への蹴りがあった方がいいのでは」とルールに関しても提案する。思ったことを素直に口にするところは、桜庭節が健在ということだろう。
「ライトヘビー級トーナメントは、桜庭選手が優勝候補の本命。断トツですね。あとは混沌としていますよ」と前田日明スーパーバイザーは分析する。谷川FEG代表も「すべてがメインイベントに相応しいカード」と語るように、明日はどの試合からも目が離せなくなりそうだ。

 桜の季節はとっくに過ぎたが、HERO'Sのサクは明日、咲く。そして、新しい桜庭伝説が幕を開ける!! 桜庭の復活劇に涙してもオッケーなように、明日はみんなハンカチを用意だ!

 なお、明日のチケットはわずかながら当日券として全席種をご用意。午後1時より当日券売り場で発売されるので、まだチケットをGETしていないあなたはぜひチェックしてみては。また、大会当日は会場の特設テントにて、山本“KID”徳郁による握手会も行われる(握手会の受付開始は午後2時より、受付終了は午後3時30分まで)。北京五輪出場という夢を追うKIDにエールを贈りたいあなたは、こちらも要チェックだ!■


▼選手のコメント

>>『Sammy Presents HERO'S 2006 ミドル&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント準々決勝』実施概要


10月9日(月・祝)@横浜アリーナ 『Sammy Presents HERO'S 2006 ミドル&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント決勝戦』 チケットデジタル先行発売は 8月5日(土)朝10時スタート!!



HERO'Sの主役は、やっぱり桜庭和志だ。チケットは1時間で先行発売分が完売。彼の効果は絶大といえる

午前中に行われた計量にて、桜庭は服を着たまま計量台の上に…

「オーバーです」と言われて、ポケットから携帯電話をいくつも取り出して周囲を笑わせた

「新技は、つなぎの技です」と桜庭は、今回のために新しいテクニックを用意しているという。一体、どんな技なのだろうか


世界中から集結した22名のファイター+前田日明スーパーバイザーによる集合写真。う〜ん、圧巻!!

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