10月4日、シルバーウルフ(金子)&K-1オフィシャルジム(所)/所英男&金子賢、ダブル公開練習

 前田日明スーパーバイザー(SV)が、所英男と闘う金子賢に「本気でやるならば、完全に芸能界を引退してから、アマチュアで結果を残してみろ」と愛のムチを飛ばし、波紋を呼んでいる10・9HERO'S横浜アリーナ大会。大会まで、あと4日と迫った今日は、注目の所と金子が、それぞれ公開練習を行った。はたして二人は、前田SV発言をどのように捉えているのだろうか。

 最初にK-1オフィシャルジムで練習を公開したのは、所だ。前田SVが金子に対して過激な発言をしたことについては、「ええ、聞きました。怖いなぁーって(苦笑)。僕が金子さんの立場だったら、逃げ出したいですね」となぜか弱気の態度。だが、「前田さんがそう言うのならば、そうなのだと思います」と肯定することも忘れなかった。

 なぜならば所は、今の金子と同じ2年目の格闘技キャリアのときは、ジム内の大会やアマチュア大会に出場していたからだ。バイトをしながら働いていたことも長く、風呂なし四畳半のアパート暮らしで格闘技を続けてきた。

 だから金子が、いきなりプロでやることに対しては、「やっぱり羨ましいですね」と複雑な気持ちでいるのは事実だ。叩き上げの彼からすれば、心中が穏やかでいられないのも分かる。前田SVほど過激ではないにしろ、芸能人には負けられないという気持ちは人一倍強いことだろう。公開練習では、ミット打ちを披露していたが、そのパンチ、蹴りはより力が宿っていた。

「勝負に絶対はありませんけど、もしも僕が負けたら、試合の話は来なくなると思います。負けたら終わり、みたいなものがありますね。それに、HERO'Sを目指して、アマチュアから頑張っている人たちのためにも負けられない。負けちゃったら申し訳ないですから」と所は決意を語る。そして、「僕が勝ったら、アマチュア大会を紹介します。それか、できればZSTに出てほしいですね」と条件を提示。ますます試合が面白くなりそうだ。

 一方の金子は、シルバーウルフで公開練習を行った。魔裟斗と言葉を交わした金子は、「あとは本番までリラックスしろと言われています。時間があるので、試合のイメージトレーニングをしていますね」と好調ぶりをアピール。魔裟斗からアドバイスをしてもらったようだが、「内容は言えません(苦笑)。魔裟斗選手は尊敬するファイターなので、うまく出せればいいんですけどね」と、具体的なことはシークレットとなった。

 そして、前田SV発言の話題になると、「話は聞きました。ごもっともだと思います。昨年から言われてきたことですし、何を言われても受け止めないといけないですね。そこに立つために頑張っている人たちに申し訳なく思っていますし。とにかく僕ができることは、一生懸命やること。それだけですね」と金子は、愛のムチを受け止めた。

 会見の途中で、桜庭和志が登場。金子と握手をすると、当日は桜庭がセコンドにつくことを約束した。桜庭は、「2年くらい、一緒に練習をしています。だいぶ技術を覚えて力がついていますね。前回の試合が10だったら、100になっているのではないでしょうか。手足の長さを使った技を覚えてきていますよ。どんな技か? 四の字固めです(笑)。あとは、逆エビとかですかね」といつもの桜庭節でコメント。

 前田SV発言について桜庭は、「一生懸命、練習をしている金子さんが、ちょっと可哀想ですね。たまたま仕事が芸能関係だったわけで。他の人も、仕事をしながら試合をしているわけですからね」と擁護した。

 その後、金子はミット打ちを披露すると、桜庭が見守るなか、スパーリングで全力を出し切る。「今、一番、練習をしていると思いますよ」と桜庭は、期待をかける。所に前田SVがいるならば、金子には魔裟斗や桜庭といった強力な助っ人がついている。トーナメントも見所満載だが、この対決も最後まで目が離せなくなりそうだ。■

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魔裟斗のシルバーウルフで公開練習を披露した金子賢は、桜庭和志の激励を受けた
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ジムで練習していた魔裟斗と桜庭が対面。魔裟斗が金子に声をかける場面もあった

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「桜庭さんには、基本的な絞め技や極め技を細かく教えていただきました」(金子)
  ph04スパーリング中、金子にアドバイスを送る桜庭
 ph04金子との試合は、絶対に負けられないという所。秒殺は必至か!?
 ph06所は、打撃よりも寝技を中心に練習してきたようだ。だが、鋭い打撃を繰り出していった

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地元・岐阜県の揖斐川(いびがわ)マラソンに出場予定だった所は、リトアニアで試合が組まれて欠場に。約束を守れなかったことから、そのTシャツを着てアピール!


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