桜庭さんとの試合で得たものは大きかった

──今年3月のデビュー戦から早くも4戦目になるわけですが、今までと比べて直前の時期の心境というのは違いますか?
柴田 一戦一戦違いますね。全部違うものなんだなって感じます。
──それは相手が違うからでしょうか?
柴田 相手が違うからというのももちろんあるんですが、一戦一戦経験していくことで新たに不安な部分が出てきたり、いろんな課題が見つかったりして、それを埋めるべく練習してプラスα、「それ以上のこともしなきゃ」と思うんで、やっぱり心境としては違いますね。試合で見つかった課題を練習で埋めていって、その過程で新たな発見があって、今はそれを試したい時期です。
──やっぱり前回の桜庭和志戦では得たものが大きかったと思うんですが?
柴田 そうですね。大きかったです。
──技術的な部分でも精神的な部分でもいいんですが、具体的に何を感じましたか?
柴田 隙がないなと感じましたね。ボクシングを結構練習していたんですが、パンチが届かないんですよ。
──間合いに入らせてもらえなかったと?
柴田 ボクのパンチは届かないけど、桜庭さんのパンチは届く。桜庭さんの距離ですよね。で、前に出たところでテイクダウンされて……。「タックル来たら切らなきゃ」と思っていたんですけど、取られちゃう。相手のほうが一枚も二枚も上手だったってことですね。
──精神的な部分ではどうでしょうか?
柴田 あります。やっぱりすごい修羅場をくぐってきた先輩でもありますからね。試合をしたものにしか分からない、例えば、パンチ一発一発にしても伝わってくるものがありました。
──試合後にはリング上で桜庭選手に挨拶されていました。
柴田 あのタイミングで試合できたことは、とてもありがたいことですからね。素直に「ありがとうございました」と。先輩・後輩という関係ではないんですけど、そういう気持ちでご挨拶させていただきました。
──またいつか桜庭選手と闘って、成長した姿を見せたいなという気持ちはありますか?
柴田 もちろんあります。でも、その前にやることはいっぱいありますからね。そういうことは、強くなってから言えることですから。まずは練習です。今は船木さんと(桜庭と)の試合の可能性もありますし、微妙なんですが(※このインタビューは、23日に行われた『Dynamite!!』記者会見前に収録)、いつか桜庭さんと練習したいです。「あそこはどうすればよかったんでしょう?」とか本人に直接聞いてみたいですね。


今やっている練習を出すだけです

──コンディションはいかがですか?
柴田 今、疲れがピークですね。今のままだとコンディションがまずいんで、もう一調整します。
──今はどんな感じで練習されているんですか?
柴田 今は一日一回、集中してスパーリングを中心に練習しています。
──船木さんからはどのようなアドバイスをもらっていますか?
柴田 それはもう、“経験”ということに尽きますね。だから、とにかく今は試合がしたいし、すべきだと思います。これは船木さんの教えなんですけど、「練習は練習、穴を埋めるもの。本番のリングでどれだけ力が出せるかが大事」だと思いますから。
──対戦相手がホ・ミンソク選手に決定しました。試合のビデオは見ましたか?
柴田 ミノワマン選手との試合を、会場で見ました。
──今年7月ですね、印象は?
柴田 お互いに打ち合って、ガツガツとした試合でしたね。試合自体に注目していて、ミンソク選手を見てたわけではなかったんですが、体が大きくて力が強そうだなあと思いましたね。
──気をつけるべきところはパワーですか?
柴田 そうですね。でも、特に意識していないです。自分を出すことを優先したほうがいいと思っています。今やっている練習を出すだけですね。その練習が身についているか身についていないかが、試合に出るでしょう。
──身に付いていれば結果もついてくると?
柴田 そうです! そういうことです。自分のペースの試合をしたいです。桜庭さんとの試合では、自分のスタイルを何も出せないまま終わりましたからね。自分のスタイルで闘うのが大事だと感じました。
──相手は韓国人ファイターということで、完全アウェイの雰囲気の中、試合は行われると思うんですけど、このアウェイ感というのは気になりますか?
柴田 全然大丈夫ですよ。そういうアウェイ感というのは、プロレスでメキシコに行った時に経験していますし、慣れています。
──ヒール上等だと?
柴田 はい、動揺はないです。
──大晦日には『Dynamite!!』もありますが、勝って出場をアピールしたいですか?
柴田 もちろん。韓国で勝って、『Dynamite!!』に出たいですね。大晦日は尊敬するプロレスラーの先輩たちが活躍した舞台ですからね。セコンドじゃなく試合する立場で出たいです。だから、今回はキッチリ勝ちたいです。とにかく、勝ちたいですね。
──最後にファンへメッセージをお願いします。
柴田 頑張ります。韓国大会でスカッと勝って、大晦日参戦をアピールしたいです。■

 

»『OLYMPIA HERO'S KOREA 2007』実施概要
»柴田勝頼:プロフィール

■取材協力/ゴールドジムサウス東京アネックス
      http://www.goldsgym.jp/

10・28韓国大会でホ・ミンソクと対戦する柴田勝頼


船木誠勝とのマンツーマントレーニングにも熱が入る


険しい表情でミットにパンチを叩き込む柴田
「今やっている練習を出すだけです」。白熱したトレーニングが繰り広げられた
最後はウェイトトレーニングで練習を締めた
ミンソクを破り、大晦日『Dynamite!!』出場をアピールすることはできるか!?

Copyright (C) 2007 HERO-S Mail to:
Copyright (C) 2007 G.T.Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
当サイトで使用している写真およびテキストの無断転載を禁止します。