グラウンドでの機敏な対応

 A・E FACTORYの所属選手である小路晃、ピーター・グラハムとともに姿を現した西島は、リングに上がると“エビ”などの基本動作の反復でまずは体をほぐす。そして、小路とお互いヒザをついた体勢からタックルによるテイクダウンを交互に行うと、その後はグラハム、小路を相手にスパーリング。
 スタンドの状態から相手をコーナーに押し込んでのヒザ蹴り、グラウンド状態でのパウンド、タックルにこられた際の切りかた、テイクダウンを奪われてからいかに早くスタンドの体勢に戻るか、などが繰り返し行なわれた。
 やはりボクサー西島にとっては、グラウンドテクニックをマスターすることより、グラウンド対策に万全を期すことを重要視しているのか。そして得意のパンチで勝機を見出す、という戦略のようだ。
 小路が「西島選手が総合でデビューして以来、2年ほど一緒に練習をしていますが、2年前とは寝技への反応がまるで違う。前は頭で考えて動いていたが、今は体が勝手に反応している感じ」と言うように、ボクサーらしからぬグラウンドでの機敏な対応が随所で見られた。


「パンチに関しては穴を見つけた」

 練習終了後、囲み取材に応じた西島は「仕上がりは凄くいいです。総合の試合を今まで4戦やってきて、その中で一番いいです」と調整の好調ぶりをアピール。やはり練習で一番重点を置いているのは「寝技から逃げること」で、打撃練習が一日2時間なのに対し、グラウンド対策には1日2〜3時間もの時間を割いて行なっているそうだ。だが、今回の対戦相手はあのメルヴィン・マヌーフなのだから、試合のシミュレーションはもちろんパンチの打ち合いだ。
「マヌーフは気持ちの強い選手で、キックとヒザには警戒したい。ただ、パンチに関してはスキなど穴を見つけたので、そのスキを突いてカウンターを打っていきたい。パンチで決めたいと思います」と、真っ向からマヌーフと打撃勝負に出る構えだ。
「とにかく勝ちたい。KOで勝ちたい」と意気込む西島。総合デビュー以来、4戦して一度も勝ち星に恵まれていない西島は、大晦日のマヌーフ戦に己のすべてを懸ける。「K-1のリングでも(勝つ)自信はあります」と大晦日勝利の先に、谷川貞治FEG代表も期待するK-1参戦への道も見据える。小路晃はこう予言した。「マヌーフのパンチは西島さんには当たらないと思います」と。果たして、進化を遂げ続ける西島は強豪マヌーフをKOすることができるか!?■

 

▼追加カード:元ロッテ・立川隆史VS空手家・井上戦、決定!!
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大晦日『Dynamite!!』でメルヴィン・マヌーフと対戦する西島洋介が公開練習。KO宣言まで飛び出した


小路晃と交互にタックルによるテイクダウンを反復練習。倒されると小路から「もっと早く立ち上がって!」とスタンドへの早急な立ち上がりを指導される

スタンドでの打撃戦となったら西島のもの。鋭いパンチを繰り出していた。左はK-1ファイターのピーター・グラハム
グラウンドで上になると小路から「フィニッシュ! フィニッシュ!」とパウンドの指示。さらにここから腕十字に移行する動きも見せた


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